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900年の歴史を持つ古塔、イギリスの「ロンドン塔」

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ロンドン塔(Tower of London)はイギリスの首都のロンドンを流れるテムズ川の岸辺、イースト・エンドに築かれた中世の城塞です。正式には「女王陛下の宮殿にして要塞」と呼ばれるように現在も儀礼的な武器などの保管庫、礼拝所などとして使用されています。またその景観から「ホワイト・タワー」とも呼ばれ、世界最大級のカット・ダイヤモンド「カリナン」はここで保管されています。

この900年の歴史を持つ古塔は主に王位継承争いで破れた王妃、貴族、反逆者などを閉じ込める場所として使われてきました。そして、残虐な拷問が繰り返し行われ、首を斧でたたき切るという残酷な処刑が長年続けられてきた忌わしい恐怖の場所でもあるのです。今では観光名所の一つになってはいるのですが、深夜になると怖さも感じるので、あまり一人では近づきたくない場所でもあります。

また、ロンドン塔には、世界最大級の大きさであるワタリガラス(Raven)が一定数飼育されています。ワタリガラスは大型で雑食の鳥なのですが、1666年に発生したロンドンの大火事で出た大量の焼死者の腐肉を餌に大いに増えたといわれています。その結果、ロンドン塔にも多数住み着いたのですが、チャールズ2世が駆除を考えていた所、占い師に「カラスがいなくなるとロンドン塔が崩れ、ロンドン塔を失った英国が滅びる」と予言され、それ以来、ロンドン塔では、一定数のワタリガラスを飼育する風習が始まったとされています。

またイギリス人に人気のあるアーサー王伝説において、アーサー王が魔法でワタリガラスに姿を変えられてしまったという伝説もあり、ワタリガラスを殺す事は、アーサー王への反逆行為とも言われ、古くから不吉な事が起こるとされています。

現在でも、ロンドン塔のカラスは「レイヴンマスター」と呼ばれる役職の王国衛士によって養われており、風きり羽を切られて逃げないようにされていました。約25年の寿命を持つワタリガラスですが、飼育数が一定数を割ると、野生のカラスを捕獲して補充していたが、最近では人工繁殖にも成功しているらしいです。また、ワタリガラスは気性が荒いため、みだりに観光客がちょっかいを出すと襲われるケースもあるという警告がなされていので、注意して見学しましょう。

2010年2月22日登録

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